ムーンライトながら

セミコンパートメント席。隣と向いにはどんな人が乗ってくるのかと淡い期待をしてみたり、不安がっていたりしていたが、結局隣りには一人でどこ行くんだかよくわからないおばさん、正面に通路挟んで反対側の席にいるおじさんの奥さん、斜向いに推定学生(男)。
隣りのおばさんが空気入れて膨らませるクッションだの首に巻いて使う枕だのを用意してきているのを見て、ここまでしないとやはり電車で一晩過ごすのはきついのかと思い、これからの日程のことを考えちょっと心配になる。しかしおばさんは終始収まりが悪い様子でクッションや枕の位置をしきりに変えていた。
学生はなんだか若さに欠ける感じでひょっとしたら学生ではなかったかもしれない。真っ暗な窓の外をじっと見ていた。正面の奥さんも別に若くなかった。この時期は青春18きっぷの利用者ばかりだと聞いていたので勝手に自分と同じような学生の乗客が多いのではないかと予想していたが、そんなことはなかったみたい。車内の平均年齢わりと高め。しばらく本を読んで過ごす。

1時半くらいになってそろそろ眠ろうと思い、鞄を膝の上に乗せその上に伏せるようにして、目を閉じてみる。しかしあんまり眠くならない。通路はさんで反対側の4席ではおっさん3人組が酒を飲みながら談笑しており耳障りだったこともあったが、それ以前にそんな格好で眠ること自体が無理なことのように思えた。眠ろうとしたり、やっぱり諦めて本を読んだりを何度か繰り返す。ウトウトしかけると豊橋で30分の停車だったり。みんなゴソゴソやりはじめるので目が覚める。

結局意識が完全になくなるところまでは行くことができず朝を迎える。6:53大垣で下車。さらに電車を乗り継いで神戸へ向かう。